柴犬の避妊手術、当日。
2023年12月11日
朝散歩にはカナデが大好きな公園へと車に乗せて連れてゆく。
ついに避妊手術を受けさせる日を迎えた。
カナデには病院に行くよ、とは伝えてはいるものの、彼女は手術の内容までは理解してはいない。
何も知らない無邪気な笑顔がこちらの罪悪感を一層増幅させる。ジロさん、ヒドイよね。ご免よ、カナデ。
牝犬が本来の自然な形で牝である事の最後の朝は、ついつい撮影枚数が多くなる。空は晴れてはいるが雲が多めだ。
獣医からは前日の過ごしかたの注意として
手術前の16時間前までに食事を終えて、10時間前までには水も飲まさないように、との事。
麻酔の効いている手術中に嘔吐などで喉を詰まらせないようにする、が主な理由だという。
山茶花がたくさん咲いているね。
排便は済ませた。まもなく獣医と約束した10時だ。「カナ、そろそろ、病院に行こうか。」
(はーい、行く行く)
病院好きのカナデは車から降りると、トットコ足速に自ら進んで病院に入ろうとする。
記録として入口前で撮影をしておこう。
「カナデ、ちょっとここで待っていて。」
と、リードを結ぶと、
(えー、なんで、早く中に入ろうよ)と、ガラス戸の内側を凝視している。
手術を受けさせるにあたり、カナデにとっての理不尽さや痛みを僕も背負っておこう(どのように卵巣や子宮を摘出するのか、見届けておこう)
と思い、立会いを希望したのだが、医師が気が散って執刀に障るのと、衛生管理の面からという理由で丁重に断られた。手術室がガラス張りで隔離されている、あるいはカメラで撮影しているのを別室でモニター画面を見る、など手術の立会いを引き受ける獣医も居るけれども、当院にはそういう設備はない、ということだった。
「どうぞ〜」という看護師の声に、
喜んで診察台の上に乗るカナデ。
体重と体温を測り、健康状態のチェックを行う。
あとは僕にできることは、手術が無事に成功しますようにと祈ることと、明日の朝に迎えにゆき、処置代のお支払いをするくらいでしかない。
「では、先生、よろしくお願いします。カナデ、明日の朝に来るからね。」
頑張ってね、カナデさん。