里親となって1年と9ヶ月、元飼主家族との再会。
2023年9月29日
黒柴 カナデの里親となって1年と9ヶ月が過ぎた。もうすっかり僕とケンカをしたり、悪さをして本気で怒鳴りつけても関係が壊れることもなく絆は深まった。つまりはお互いに遠慮がなくなった。
カナデが生後7か月になった頃は石川県で柴犬3頭暮らしだった。カナデは先住犬のお姉さん犬との折り合いが急激に悪化、流血沙汰のケンカが絶えなくなり、元飼主さんご夫妻は泣く泣くカナデを神奈川県の僕に託した。
お別れしてから1年と9ヶ月ぶりに元飼主さん家族と再会の機会を設けることとなった。
公園で偶然にバッタリと逢う、という設定。
血を血で洗う抗争に明け暮れた姉犬と顔を合わせると、どうなるのだろうか?
「こんにちは。」
あまり感情過多にならないようにさりげなくご挨拶。
あれ、お互いガウガウしないぞ。
それぞれに識別して相手が誰だかわかっているはずなのに大人な対応だ。
スッタモンダあったことは水に流したのだろうか。急にスイッチが入るといけないので用心をしながら公園内を一緒に散歩した。
いい感じだし、安全が確認できたので第二作戦に移行する。ドッグOKのカフェでランチをすることにした。
柴犬達は皆ご機嫌じゃん。
右から姉柴犬6歳、母柴犬9歳、ここは本当の親子で、血縁ではない妹柴犬のカナデは2歳と5ヶ月。
2023年9月30日
第三作戦は翌朝に浜辺を一緒に散歩。
元飼主ご夫妻もカナデとの再会とその成長ぶりに喜び、いい笑顔となった。犬達同士の距離も縮まり、どうやら和解は成立したらしい。
めでたし、めでたし。
この後「カナデ、帰るよ。」
と告げると、元飼主ご夫妻とあっさり別れてカナデは当たり前のように車に乗り込んだ。
2023年10月1日
落ち葉が積もっている。
枯葉よ〜、ってつい歌っちゃうんだよな。
もう10月に入ってしまった。
弱ったなあ、早すぎるでしょ。
郵便局に行けば、きっと局員さんが僕の顔見て「あっ、村山さん、年賀状のご予約は?」なんて、言い出すに違いない。まだまだ年賀状の事など考えたくないぞ。
ね、カナちゃん。(ン?アタシ呼んだ?)
2023年10月2日
夕散歩に西の浜へ行く。
ベタ凪だ。
白い被毛のハスキーさんと遭遇。
もののけ姫に出てくるモロみたいでカッコいいな。
カナは今ではすっかり大型犬好きだね。
しまった、白ハスキーのお名前聞き忘れた。
また会えるといいね、カナデさん。
2023年10月3日
「カナデ、ジロさん、ツアーに出ちゃうからしばらく帰って来ないよ。留守番よろしくね、
わかった?」
数日間、僕は家に帰れない事を知らないカナデは笑顔でお見送り。
じゃ、行ってきますよ、カナデさん。