2023年1月29日

　今日は日曜日、久しぶりの休日だ。

天気も良いし山にカナデさんを連れて行ってみるかな。

　しばらく来ていなかった近所のハイキングコースを選択。アシタバがあったらカナデのご飯のトッピング用に摘んでこよう。

　もうすぐカナデは1歳9ヶ月になるが、近頃ちょっと反抗的な態度を見せる。ジロさんのボスとしてのいいところ見せてやるわい。

　ハイキングコースの序盤は間伐材で土留めした斜面をひたすら登る。カナデは休まずグングン登ってゆくし、牽引力もなかなかある。元気があるなあ、と感心していたら「エヘッ」と振り向いた。

　「カナデ、山に来るとホント楽しそうだよね。」

　(ウフ、アタシ、とっても嬉しい！)

の顔はイヌの顔だね。

　登りの合間の平地で少し休憩。カナデの口から白い息が出ているのが見えた。

　ようし、もうすぐ頂上だ。視界が開けたところで「カナデ、写真撮るよ。ここに立って。」

　木々の匂いを嗅ぎながら長い斜面を登りきったカナデの目の表情は野生のヤマイヌに戻っかのようだね。

　しばらく山の尾根道を歩くと、後は町へと下る坂が続く。引っ張られると滑落しちゃうのでカナデには僕のすぐ後ろを歩かせる。

「カナデ、アトだよ、ツイテして。」

(はいはい、こんな感じでしょ)

カナデは後ろから僕の顔を見上げて確認している。

　時々、靴底が滑って「ズリッ」と音が出る度にカナデは四つ足を踏ん張りつつ、体重を後ろにかけてブレーキをかけてくれる。

エライねえ、カナデは。ヤンチャなだけではないよね。利口でボス想いだ。

　カナ、ありがとう、その調子で頼むよ。